政治
東京、洪水対策の財源確保へ消費税引き上げを検討 東部低地区域で恩恵
東京東部の低地に位置する区では新たなポンプ場や防潮堤の整備が見込まれる一方、西部の丘陵地帯の不動産所有者は年間税負担の増加を迫られる可能性がある。
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東京都民は9月、洪水対策インフラの財源に充てる地方消費税の1ポイント引き上げの賛否を問う住民投票に臨む。可決されれば、23区のポンプ施設・堤防・排水設備の改良に年間推計1800億円が充てられる見通しだ。中心部および東部の各区が事業の恩恵を最も多く受ける一方、高所得者層が多い西部地域は新施設の整備がないまま税収を多く負担することになる。
なぜ今、住民投票なのか
集中豪雨の発生頻度は近年増加しており、気象庁のデータによると2015年から2025年の間に日降水量50ミリを超える日数が15%増加した。東京都の2025年度予算では既存の洪水対策事業に920億円を計上しているが、2026年3月に策定された長期資本整備計画では財源不足が指摘されている。9月20日に実施予定の住民投票では、投票総数の過半数の賛成をもって可決される。
政策アナリストによれば、可決された場合、この付加税は10年間にわたって都税条例に組み込まれ、会計検査院による毎年の監査が行われる。否決された場合は財源問題が都議会に差し戻され、一般財源債の活用を求める対案がすでに審議されている。
家庭や事業者への影響
課税対象の商品・サービスに月40万円を支出する世帯では、年間約4800円の負担増となる。前年度の売上高が12%増を記録した墨田区や江東区のコンビニエンスストア・飲食店は、納税額の増加幅が最も大きくなる。一方、平均的な不動産価格が4500万円を超える世田谷区や杉並区の住民は、税基盤を通じた実質的な負担が重くなるが、排水管の新設は2032年まで予定されていない。
大田区の中小製造業者については、敷地内に雨水貯留タンクを設置した場合に還付を受けられる制度が条例案に盛り込まれており、地元の支援団体はその意義を強調する。公営住宅に住む年金生活者への直接的な負担軽減措置はないが、条例には各区役所が完成した工事の一覧を毎年公表することが義務付けられている。
都は、この措置により江戸川区と葛飾区に3か所の大型ポンプ場を2029年までに完成させ、隅田川の防潮堤を1.8キロメートル延伸すると説明している。否決された場合、これらの事業は専用財源のないまま計画書上にとどまることになる。
投票用紙は9月1日に有権者登録済みの住民に郵送され、1248か所の投票所での直接投票も可能だ。最終的な開票結果は9月20日夜に発表される予定。